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オリテ(Olite)

ナバラ州の観光で、必ず訪れていただきたいのが、オリテ

オリテはナバラ州の州都、パンプローナから南に40km程走ったところにあります。元々はローマ軍の居住地として選べれ、中世の時代にはナバラ王国王家に愛された土地。オリテ王宮や、入り口のゴシックスタイルのアーチの細かい細工が何とも美しい王立サンタマリア教会など、歴史と芸術が詰まった人口4000人ほどの町です。

<オリテ城>

まるで、ディズニー映画からそのまま出てきた「お城」のような洗練されたこのデザイン。でも一般的には、”Palacio de Olite”-「オリテ王宮」と呼ばれ、敢えて”Castillo”-「お城」と呼ばれません。というのも、この建物が王家にとっての住まい(宮殿)として使われており、軍事目的でつかわれることが多いお城ではないのです。日本人の私たちとしては、「お城」と聞くと華やかな装飾があるイメージを持ちがちですが、実際には中世の時代には「お城=要塞」であったことが多く、デザイン性よりも防衛の機能性重視のお城が多い中、このオリテ王宮はまさに華やかな彫刻が彫られた、当時、「時の人」となり大成功を収めた、ナバラ王国の王と王女の気まぐれがたくさんつまった住居だったのです。

このお城のオリジナルは13世紀から14世紀、ローマ軍の要塞だった建物を再利用する形で建築が始まりました。その時代のものは、現在”Palacio Viejo”-「古いお城」と呼ばれ、現在残っているのは塔と城壁の一部のみで、それらは国営宿泊施設パラドールの一部になっています。

そして、このお城を大々的に改装して増築したのが、14世紀後半から15世紀、ナバラ王国の王であった、カルロス3世でした。彼がナバラ王国を父のカルロス2世から受け継いだのは1387年。当時は隣国フランス、そしてカステイージャと対立関係にありました。そんな中、彼は双方との関係の改善に成功し、カスティージャ王国からは、王女レオノールをお妃さまとして受け入れました。芸術を愛好していたカルロス3世は、フランスから画家や建築家を招き、当時からナバラ王国の政治的中心だったパンプローナの郊外であるオリテに、ゴシック様式の住居目的のオリテ宮殿を手掛けたのです。1401年から大改修を行い、1420年には、複数の塔と庭園を兼ね備えた王家憩いの場として完成したのです。

塔というと通常は防衛のための見張りの塔目的で作られることが多く、安全のため窓当は最小限の大きさであることが多いですが、この王宮にそびえたついくつもの塔は、窓も大きく見晴らしがよく、細工が施されており、芸術目的で作られているのが特徴的です。当時は地中海などの温かい地に育つ異国情緒あふれた柑橘系の植物や、20mの高さの場所にわざわざ農園を作ったり、簡易な動物園としてライオンやバッファロー、ラクダなども、お金と手間をかけて飼育していたそうです。

残念ながら、彼の死後、ナバラ王国の内戦、そしてナバラ王国のカスティージャ王国への吸収合併され、徐々にこの宮殿が脚光を浴びることがなくなっていきます。そして最終的には1813年のスペインの内戦時に宮殿のほとんどが破壊されてしまったのでした。現在の王宮は、1936年から30年の歳月をかけて丁寧に修復されたものになります。

 

<王立サンタマリア教会>

オリテ王宮に隣接しているこの、素晴らしいゴシック様式のアーチの教会。カルロス3世、そしてその後を継いだ娘のブランカ1世の成功と栄光が感じられる、素晴らしい外壁が特徴的です。当時、ナバラ王国の重要な集会や儀式に用いられていたこの教会、パリのノートルダム教会の影響を強く受けてるといわれています。

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Iglesia_de_Santa_María_la_Real,_Olite
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