バイヨンヌの生ハム。
厳しい品質管理のもと、大切に作られたバイヨンヌの生ハム Jambon de Bayonne(ジャンボン・ド・バイヨンヌ)という名のつけられた、珍しいフランスの生ハム。 1000年以上に渡り歴史を持つ、このバイヨンヌの生ハム。1998年にヨーロッパ連合が規定する、IGP(保護指定地域表示)の生ハムにも認定されており、「バイヨンヌの生ハム」という名を掲げるには、厳しい基準がたくさん設けられています。
まずは、最も重要な原材料の豚。フランスの南東部で飼育された豚で、豚の餌に関しても厳しく様々な規定が存在します。そして第2に重要な原料、それは塩。塩はピレネー山脈の麓に位置するアドゥール川流域で作られた塩ーSel de Salies de Bearn-をたっぷりと刷り込み、最低7か月以上熟成させなければなりません。また、頻繁にこれまたフランスバスクの名産- Piment de Espelette-エスペレットの赤ピーマンの粉末を塗り込むことがあります。
豚の塩漬けは一番豚に油がのっている10月の終わりから11月のはじめに行われます。しっかりと血抜きをした豚のモモの部分に、先ほどのSalies de Bearn産の塩がしっかりと揉みこまれます。その後、乾燥室で寒い冬の間じっくりと熟成されるのです。
バイヨンヌのレストランではもちろん、フランスバスクのレストランでは、バイヨンヌの生ハムを食べることができます。注文をすると、バターと一緒に出てくるのも、フランスの生ハムの特徴でしょうか。たしかに、イベリコ豚の生ハムに比べて、基本的に霜降りの肉ではないので、バターと一緒にいただくと、よりうまみが感じられるかなと思います。
また、このバイヨンヌの生ハムに関して、見学を受け付けているところが2か所あります。まず一つ目は Pierre Ibaialde 。生ハムの手作りの生産過程を丁寧に説明してくれます。バイヨンヌ市内にあるので、街の観光がてら立ち寄ることが可能です。ただ時期によっては毎日オープンしているわけではないので、事前に要確認。 CONSERVERÍA ARTESANAL DE JAMON PIERRE IBAIALDE 41, Rue des Cordeliers Tél: (+33) 5 59 25 65 30 www.pierre@pierre-ibaialde.com
もう一つは、La Maison du Jambon de Bayonne。バイヨンヌ市内から内陸におよそ120km、車で1時間30分くらいのところです。 La Maison du Jambon de Bayonne Route de Samadet 64410 Arzacq Arraziguet Tel: (+33) 5 59 04 49 35