スペインバスク・フランスバスクの
日本語ツアー専門店
ディスカバリーバスク

お問い合わせ

guide to Basque

グッゲンハイム美術館(El Guggenheim Museum)

ビルバオを観光都市にした美術館、グッゲンハイム美術館 ビルバオ・グッゲンハイム美術館。

かつて、工業都市であったビルバオを、一気に世界からの旅行者の目的地にのし上げたのが、このソロモン・R・グッゲンハイム財団による、グッゲンハイム美術館。いまや、ビルバオ、そしてスペインバスクの観光代名詞といっても過言ではないでしょう。 こちらのグッゲンハイム美術館が作られたのが1997年のこと。ちょうど1970年ごろから、従来の産業基盤が急速に衰退し、一気にビルバオの失業率も上昇。ビルバオ政府が、新たなビルバオの生き残りの道を探していたちょうどその頃、グッゲンハイム財団もヨーロッパに財団の展示を行うベースを捜していたわけです。 こうして運命によって、巡り合ったビルバオとグッゲンハイム財団が、ビルバオの街にあのグッゲンハイム美術館をオープンさせるまでにそれほど時間はかかりませんでした。

 こちらのグッゲンハイム美術館、やはり目を引くのが、カナダ出身の建築家フランク・ゲリーによる外観。実は、この美術館の建設が決まり、外観のデザインのコンペにフランク・ゲリーも含め3人の建築家が参加。その中の一人が、日本の建築家、磯崎新さんだったのです。残念ながら、彼の作品は採用されませんでしたが、グッゲンハイム美術館から徒歩10分程度のところに、彼がデザインした「磯崎ゲート」というのが存在するので、そちらも是非ビルバオの街を訪れたら見てみたいものです。

驚くのが、このグッゲンハイム美術館に要した費用。ビルバオ県政府とバスク州政府で、建築費1億ドル(約100億円)、美術品取得費用5000万ドル(約5億円)、年間運営費として1200万ドル(約1億2000万円)を負担したのです。これらのことから、いかに工業都市ビルバオに経済力があったかが、想像していただけることでしょう。 当初、街の中心に銀色に鈍い光を放つ、大きな建物の建設に反対の声も大きかったそうです。さらに自分達がおさめた税金からそれほどの金額が、たった一つのしかも私営の美術館に投資されることに関して不安の声もたくさんありましたが、少なくとも経済面において、「政府側の判断は賢かった」とわかるのには時間がかかりませんでした。というのも、当初年間入場者予定の50万人だったにもかかわらず、実際ふたを開けてみると開館から最初の5年間で、美術館入場者は515万人、つまり1年あたりに計算すると当初の計算の2倍の入場者数があったのです。そして、開館から一年でビルバオ、バスク政府は投資額の62%、そしてたったの3年で投資額の全額を回収してしまったのです。

さて、フランク・ゲリーによるグッゲンハイム美術館の外観。「魚のうろこ」のような表面の建物を作りたかった、というのは有名な話です。彼は幼少時代から魚のうろこに魅了されていたようで、彼の他の作品にもいくつかこのイメージが取り入れられています。あらゆる材料を検討した結果、「チタンプレート」が採用されることになりました。ビルバオらしい、曇りの空に、この鈍い光をはなつフランク・ゲリーの作品はよく合います。この建物は、すべて曲線で作られています。またフランク・ゲリーはビルバオの従来からの顔である、「造船の街、工業の街」ということを意識してこの建物をデザインしただけでなく、街にうまく調和するように、美術館の建物の高さは周囲の建物よりも高くならないよう、考慮してデザインされました。

 

 また、グッゲンハイム美術館の訪問者をまずあたたかく迎えてくれるのが、アメリカ人のデザイナーJeff Koonsによる、その名もPUPPY。季節の生花で埋め尽くされた、子犬の形をしたオブジェクトです。そもそも一時的な展示の予定でしたが、グッゲンハイム美術館館内の写真撮影が禁止されているためもあり、いつの間にか「グッゲンハイム美術館」の代用的なイメージに。今は永久展示作品のひとつとなっています。その他、Richard Serraによる「The matter of time」もビルバオ・グッゲンハイム美術館の代表的な作品となっています。 基本的に個人でしたら、今のところ予約は必要ありません。入場料にはオーディーオガイドが含まれています。(日本語はありません。英語、スペイン語、バスク語、フランス語) また、グッゲンハイム美術館には2つの注目レストランが入っています。ひとつはNERUA。あのサンセバスチャンの有名なミシュラン3つ星レストランの料理人、マルティン・ベラサテギに学び、若くして抜粋されたホセアン・マルティネス・アリハがメインシェフのレストラン。定休日は、日曜の夜、月曜日終日、火曜日の夜。コースは一人75ユーロ~。

二つ目のレストランは、Bistro。比較的カジュアルなレストラン。でも品質はお墨付き。定休日は日曜の夜と月曜日終日。7月と8月は毎日オープン。コースは一人30ユーロ程度から。2つとも事前に要予約。

 

ビルバオ・グッゲンハイム美術館 住所:Av Abandoibarra, 2, 48009 Bilbao, Vizcaya Tel: 944 35 90 00 休館日:月曜日 ※ディスカバリーバスクでは、専用車、ガイド、レストランの予約・手配を承ります。

(2019年現在)

 

P1000371
P1000243
IMG_8035
fosterito
P1000398
P1000395
P1000380
P1000253
P1000241
P1000238
P1000395
P1000229
previous arrow
next arrow
P1000371
P1000243
IMG_8035
fosterito
P1000398
P1000395
P1000380
P1000253
P1000241
P1000238
P1000395
P1000229
previous arrow
next arrow